黒アリの大量発生や家屋への被害について－ピコイの「シロアリ退治」

6月は気温が上がり、梅雨時期で湿度が高まりますと、蟻の活動が盛んになってきます。黒アリは強い繁殖力と広い行動半径を持つ昆虫で、この時期に黒アリの羽アリが生まれ、新たな繁殖地を求めて移動します。

黒アリは木材を食べることはありませんが、腐った木を好んで住処にするので、自然界の倒木だけでなく、ご自宅の玄関、お風呂場など、木が古くなっている家には巣を作ることがあります。家の玄関などでよくアリを見かける、大量発生しているということであれば、家、あるいは、近くに巣があると疑った方が良いでしょう。

また、オズアリというコンクリートを住処とする蟻や、変わったところではルリアリという油脂を好むため機械油の使われている車や家電などに住処を作るアリもおりますので、木造建築以外でも営巣する恐れは十分にあります。

黒アリ自体は毒を持つわけでもなく、農作物への被害や病原菌の媒介者でもなく、人間に被害を与えるわけではないので「不快害虫」に分類されます。ただし、黒アリが営巣しやすい環境においては、家屋に被害を与えるシロアリも営巣している恐れがありますので、特にキッチンや浴室、脱衣所などに黒アリが大量発生しているような状況なら、一度しっかりとした床下点検が必要です。

黒アリは、基本的に家屋に直接的な被害は与えません。
ただし、黒アリが室内に侵入することによって、人に対して不快感を与えたり、噛まれたりする恐れがあります。その他、その繁殖性の高さから様々な被害をもたらしますので、家屋に加害しないからと言ってもしっかりと対策をする必要があります。

・木材を営巣ための建材として利用
腐っている、老朽化している木材を少しずつ削ってしまうことがあるため、削られた家屋が脆くなってしまう。黒アリは、木材そのものをを餌とする訳ではありませんが、営巣ための建材として利用してしまうことがあります。

・自動車や家電製品に害を与える。
前述のルリアリというアリは、動物性のたんぱく質を好みます。中でも、なんと機械油を好むのです。そのため、パソコンやテレビといった家電や自動車の内部に侵入し、営巣してしまうケースもあります。

・ビルの高層部の壁に巣を作ってしまう。
稀なケースですが、黒アリは隙間を伝ってどこにでも進行しますので、鉄筋コンクリートの建物の上層階でも侵入されるケースは少なくありません。

こんな黒アリの発生を見かけたら、今すぐご連絡を!!

【シロアリと黒アリの関係】
シロアリと黒アリ、同じアリという名前がつきますが、実際には黒アリは蜂の仲間である一方、シロアリについては「シロアリの種類について」でもご紹介しているとおりゴキブリの仲間です。姿かたちも似ていますので、同じアリの仲間？と思いがちですが全く異なる昆虫です。

餌においては、シロアリは枯れた木材の中に多く含まれるセルロースを栄養としており、生きている植物にはセルロースが少ないので、何も食べるものがないときにしか食べません。一方の黒アリの餌は、花の蜜などの糖類、動物性たんぱく質などを好み、木材そのものを食すことはありません。黒アリにもシロアリにも女王アリがいる、という点では共通する部分もありますがまったく違う昆虫なのです。